アローアローン

今朝、下手したら出来ないかもと思っていた8x8のアローアローンの問題が完成し、気分がよいので順番をすっ飛ばして今日はアローアローンの話。今回はちょっと長くなってしまいました。


前に

  • 「アローアローン」はこのままでは駄作だが秘められた何かが。

と書きましたが、これはちょっと書き方がよくなかったと反省しています。
これを書いたときにはこのルールじゃ絶対生き残れない。と確信したので、ついそれを駄作と表現してしまったのですが、このルールで生き残れない理由は、問題が作成しにくくしかもサイズが大きくなればなるほど問題作成の難易度があがり、10x10ですら作成は困難である。というところなのでそれゆえに駄作といってしまうのはちょっと乱暴。


さて、どこがどのように問題成立させるのが困難かというと、盤面全体で矢印の指す黒マスを入れられる量がギリギリだいうこと。黒マス連続禁のルールがあるので、端や角でない黒マスの場合、黒マス1つに対し白マスが4つ発生します。そして矢印向かい合い禁のルールがあるのでひとつの黒マスに対してその黒マスを指すことが出来る白マスは2つまでしか存在できず、処理できない白マスが2つあまります。黒マスを斜めに配置することにより発生する白マスを重複させることが出来ますが、この場合でも処理できない白マスの数は2つのまま。また黒マスをくの字に配して3つの黒マスに接する白マスを作って発生する白マスを減らそうとすると、分断禁により白マスが確定するマスが1つ増えるので結局処理できない白マスが3つに増えてしまいます。


この処理できない白マスたちはどうなるかというと回りまわって盤面の外に吐き出すことにより処理されるのですが、盤面の端や角であるマスの数は盤面の幅と高さの和に比例しますが、盤面中の端や角でないマスの数は盤面の幅と高さの積に比例します。これにより盤面が大きくなればなるほど作りにくさが増していきます。


ただ、まだある程度以上の大きさの問題作成できないと止めを刺したわけではなく、難易度が高くなるだけで大きな問題が出来ないというわけではないので、逆にどこまでサイズの大きな問題が出来るか、またどこまでもサイズが大きく出来るパターンは存在するかという問題はとても面白くチャレンジしがいのある問題かと思います。


また、縛りが厳しいのは決して悪いことではなく、むしろパタパタと自動的に決まる箇所が増えるのでよいことだといえます。あとほんのわずか問題作成の自由度をあげれば傑作になりうる題材のようにも感じました。おしい。


このルール自体は矢印の向く方には黒マスが必ずあるというルールがわかりやすくこの点はよいと思いました。
また、最初あまりに取っ掛かりがすくなすぎるように見えましたが、同一のブロック内には同じ向きの矢印が入ってはいけない=1つのブロック内の白マスは最大4つということに気がついたときにこのパズルに対する評価がかなり上がりました。


これに気がついてへやわけでおなじみの仕掛けを入れてみようと思い、作ってみたのがこの問題。表出の矢印がいらないというのにこのルールのギリギリっぷりを感じました。
表出の矢印なしということで難易度はちょっと高めに仕上げました。1箇所ちょっとハードなところがあるけどちゃんと解けます。あきらめないで。

アレとアレを決めただけで盤面の8割が矢印つきで決まりました。
本当は長さ8の廊下も入れたかったのですが、それはあきらめ。