若葉マークさおり

117号のオモパの話は1月中には終わらそう計画を予定通りに進めるために、今日は「若葉マークさおり」。
そんなに深くはない事情があるので今週中には終わらせる予定です。これが終われば後は復習編なので楽になるはず。


このオモパは117号の新作、原作者は坂本伸幸さんです。


このオモパのメインのネタである左折しか出来ないというのはオモパというくくりで見ると新しいネタですが、一歩オモパから離れて縛りつき迷路の仲間達も含めてみると目新しいネタではなく、117号の特集ページの「おサルさんのジャングルメイロ」も右回り縛りつきの迷路だったりします。
このオモパは「ナンバーリンク」をはじめとするつなぎ系のパズルなのですが、つなぎ系としては珍しく交差ありになっています。つなぎ系はわっかを作る系以上に交差ありにすることによって引ける線の自由度が高くなります。その自由度を抑えるために縛りを加えるのですが、いろんな縛りを加えることによって盤面に余計な矢印が入ったりアイスバーンが追加されたり、盤面が部屋に分割されたりするのですが、それを行うことによって盤面が汚くなっていってしまいます。出来れば盤面に何も入れないで縛りを追加できるのがベストなので、追加するルールとしては悪くないどころかかなりいいところに目を付けたと思います。
さらに始点に線の出る方向としての黒丸を付けることによって縛りを追加してますが、これは「ホタルビーム」を思い出させます。そういえば「ホタルビーム」の原作者も坂本伸幸さんですね。


解いてみた感触としてはまだ縛りが足りないように感じました。ただ、左回り限定というのが思ったより効力が強いのでナンバーリンクのように直感で解いていくと案外解けてしまう部分があるのですが、このオモパはそういう面白さではなく理詰めで解かせる系の面白さの方があっていると思います。
改作案として、黒マスを入れるとかいうのもありかとは思いますが、そっちの方向で行くと黒マスはビルという扱いにしたくなり、そうすると矢印を一通という形でいれ、挙句の果てに地図に模した盤面にしたくなります。それはそれで面白そうなのですが、量産できるパズルとしては不向きな方向での変化になりそうです。
まったく関係ない話ですが、盤面を地図に模すとか考えながら、かなり昔のニコリではカックロの問題を○○市とか名前を付けていたのを思い出しました。さらに関係ない話ですが、「宮城県仙台市」という名前のオモパを坂本伸幸さんが作ったことを思い出しました。こちらは104号なので、そんなに大昔の話ではありません。


まったく意図しないところからタイトルの話になったのでこの流れに乗っかって書いてしまうと、このオモパのタイトルは素晴らしい。左折しか出来ないところを「さおり」と表し、そこに左折しか出来ない理由を「若葉マーク」と付けることにより免許とりたてで車を買ったのはいいものの怖くて右折できないさおりさんの姿が頭に浮かぶわけですよ。


大脱線の予感がしたのでさおりさんの話はここで切り上げて改作案の話に戻るのですが、黒マスを入れる以外の案として、円に入れるのは記号ではなく「ホタルビーム」と同じように曲がる回数の数字を入れるのが良いのでないかと思います。ホタルビームと似すぎてしまうのがネックですが、曲がる回数を決めるというのは「キンコンカン」を思い返すとかなりよさそうな予感がします。